循環型経済を支えるリユース業界

循環型社会形成推進基本法が2000年（平成12年）に導入されました。
内容はリデュース、リユース、リサイクル3R(スリーアール)の考え方です。

リデュースはゴミを減らすこと、リユースはくり返し使うこと、リサイクルは資源として再利用することです。
こういった考え方が多くの人に浸透し、リサイクル業界より参入しやすいリユース業界に参入する人が増えてきました。
リユース業界は、今後も循環型社会を目指す人たちに支持され、さらなる成長が見込まれます。

経営方針の中に社会貢献の意識を持つ

古物の売買を主に行うリユース業界は、循環型経済（サーキュラーエコノミー）を支える業種で、社会貢献に多いに関わっています。
リユース業で利益を得るしくみは、商品を買い取って販売を行い、販売金額から仕入れ額を引いた残りが業主の利益になります。
ただし、商品によっては、クリーニングや修理等を行った上で、清潔でお買い得感のある状態で商品の販売を行わなければならないので、潤沢に利益を得ることができるとは言い切れません。

どんな仕事も同じですが、お客様に誠意を持って対応しなければ、他店との競争に負けてしまいます。
企業努力とともに社会貢献の意識がなければ、長続きしない業界と思った方がよいかもしれません。

資金計画について

リユース業は「古物商」の資格があれば比較的起業しやすい業界ですが、店舗を構えるとなると、最低でも約300万円程度の資金が必要となります。
自己資金では足りない場合は、一般的には銀行からの融資や国や自治体からの助成金や補助金などで資金調達をすることが多いようです。

銀行からの融資について

銀行から融資を受ける場合には、銀行選びが大切です。
銀行には経験や実績、担保、保証などを重視する都市銀行や地方銀行と、比較的小規模な企業や事業を対象にしている信用金庫や組合があります。
初めて起業する場合は、ハードルの低い信用金庫や組合から融資を受ける方が審査に通りやすい傾向にあるので、検討してから利用しましょう。

助成金や補助金について

助成金や補助金は、主に小規模事業者を支援する目的ですが、返済が不要なため、申し込む際には、綿密な計画を作成する必要があります。

都道府県労働局の受付窓口で相談し、条件が合えば国や自治体が提供する補助金や助成金を受けることができます。
例えば「日本政策金融公庫」では、新しいビジネスを始めたい人を対象とした融資制度を設けています。また、小規模事業者持続化補助金やキャリアアップ助成金などがあるので、ネットなどで詳しく調べましょう。

リユース業界のマーケット戦略について

リユース事業を始めるにあたっては、現在の時点でのリユース市場の調査を行い、需要が高い商品を把握しましょう。
例えば近年ではアパレル、家電、家具、書籍などは常時需要があるとはいえ、地域によってや世代によって、需要の高い商品とそうでもない商品があります。
マーケット戦略に欠かせないのが、商品の在庫や顧客のデジタル管理です。

在庫管理や顧客データの管理について

在庫を在庫管理システムでデジタル管理をしたり、顧客管理システムでリピーターの世代を分析することで、過剰な在庫を防いだり、顧客のターゲット層を絞ることができます。

仕入れについて

仕入れの方法は様々です。例えば、「消費者から買い取る」「問屋から仕入れる」「業者によるオークションを利用する」「地域コミュニティなどと連携して商品を寄付してもらう」などです。

まとめ

世界中で、循環型社会を推進しています。
ゴミを減らすことや、まだ使えるものをくり返して使うこと、廃棄したものを資源として蘇らせることはとても大切なことです。
「まだ使えるものをくり返して使う」リユース業は、一般の人にも身近な業種なので、需要も多く起業しやすい業界と言えます。

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